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本と編集の総合企業SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS(SPBS)の公式noteです。SPBSからのお知らせやスタッフのインタビュー、イベントやスクールのレビューを投稿します。

マガジン

  • SPBS編集部「本が読めない」

    出版する本屋・SPBSの編集部メンバーによる連載「本が読めない」の記事をまとめています。毎週金曜日更新(間に合わない日もあるかもしれない)。交代で自由にゆるゆると、誰に語るでもないひとりごとを呟きます。

  • イベントレポート

    これまでに開催したイベントやスクールのレポート記事をまとめています。

  • SPBS THE SCHOOL

    SPBS THE SCHOOLは、あらゆるものごとを編集する企業・SPBSが主催し、“編集”を通して世の中を面白くする遊びと学びのラボラトリー(実験の場)です。

  • SPBS編集ワークショップ2023

    1冊の雑誌づくりを通して編集の醍醐味を体感する連続講座「SPBS編集ワークショップ 2023」の受講生によるレポートです。

  • SPBSインタビュー

    SPBSの店舗や編集部のスタッフインタビューをまとめています。

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記事一覧

「書く」の手前にある「聞く」に意識を向けながら、これからの批評を考える。【批評ワークショップ企画者インタビュー:後編】

▼ 前編はこちら あやふやな対話の効用──ゲスト選定や講座の運営で意識したことはありましたか。 加藤:批評活動の最前線で活躍されているゲストの8名は、ナビゲータ…

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1か月前
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誰もが批評を手に取ることができる文化をつくるために。【批評ワークショップ企画者インタビュー:前編】

これまでの批評が取りこぼしてきたもの──加藤さんは昔から批評に触れていたのでしょうか。 加藤:学生の頃から、映画や演劇、漫画、アニメなどを対象としたものを中心…

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1か月前
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沈丁花の香りで思い出す亡き母とその母のこと

通りすがりにどこからともなく漂ってくる、甘酸っぱい華やかな香りを感じると、あぁ、またこの季節がやってきたなと思い出す。母の命日だ。 母が乳がんの2度目の再発で昏…

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1か月前
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「書く」の手前にある「聞く」に意識を向けながら、これからの批評を考える。【批評ワークショップ企画者インタビュー:後編】

「書く」の手前にある「聞く」に意識を向けながら、これからの批評を考える。【批評ワークショップ企画者インタビュー:後編】

▼ 前編はこちら

あやふやな対話の効用──ゲスト選定や講座の運営で意識したことはありましたか。

加藤:批評活動の最前線で活躍されているゲストの8名は、ナビゲーターの水上さんからアドバイスをいただきながら決めました。その中でも、クィア批評やフェミニズム批評の観点から研究を行ったり、ものを書いたりしている人たちをお呼びしたことは特に意識したところでもあります。昔から存在していたにもかかわらず「メイ

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誰もが批評を手に取ることができる文化をつくるために。【批評ワークショップ企画者インタビュー:前編】

誰もが批評を手に取ることができる文化をつくるために。【批評ワークショップ企画者インタビュー:前編】


これまでの批評が取りこぼしてきたもの──加藤さんは昔から批評に触れていたのでしょうか。

加藤:学生の頃から、映画や演劇、漫画、アニメなどを対象としたものを中心に批評に触れていましたが、実は途中からあまり楽しめなくなって離れてしまった時期がありました。当時はいわゆる「ゼロ年代批評」と呼ばれるものの勢いが強かったのですが、そうした批評を中心として、当時の批評にどこか閉鎖的なムードを感じていたからだ

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沈丁花の香りで思い出す亡き母とその母のこと

沈丁花の香りで思い出す亡き母とその母のこと

通りすがりにどこからともなく漂ってくる、甘酸っぱい華やかな香りを感じると、あぁ、またこの季節がやってきたなと思い出す。母の命日だ。

母が乳がんの2度目の再発で昏睡状態になったとき、私は研修でアメリカにいた。アメリカが他国に侵攻するかもしれない。報復テロに警戒せよ。そんなアラートが飛び交い、もしこのタイミングで一度帰国したら、そのときに保有していたビザでは再入国ができなくなるかもしれないと言われて

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