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SPBSインタビュー

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SPBSの店舗や編集部のスタッフインタビューをまとめています。
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#SPBS

自分一人だけの表現から、他者と生み出す一冊へ。【歌集編集ワークショップ[第2期] 企画者インタビュー:前編】

偶然からの挑戦──「歌集編集ワークショップ」を企画した背景を教えてください。 北村:僕も鈴木さんも短歌を詠んだり歌集を作ったりした経験はなくて、最近書店で歌集が盛り上がっていることを知っていたくらいでした。歌集の世界がどのようなものなのか、そこまで分かっていなかったんですよね。 「歌集編集ワークショップ」の企画は、2023年に実施した〈SPBS BOOKTALK FESTIVAL〉で、枡野浩一さん、穂村弘さん、くどうれいんさんをお招きした「ブックデザイン自慢合戦 〜考え

「編集とは、相手への配慮のこと」──SPBS広報・丸美月さんに訊く “つながり”の話

▽前編はこちら ──広報と兼任している編集の仕事についても聞かせてください。SPBSでの編集業務では主にどのようなことをしているのですか? 丸:私が担当しているのは、クライアントのオウンドメィアの記事編集やビジュアルづくりが多いです。今〈CBDAYS MOMENT〉というCBD*ブランドのオウンドメディアの記事制作に携わっていますが、もともとはSPBS TORANOMONの店長が店舗でのお取引相手としてお声がけし、SPBSに編集部があることを話したことがきっかけで、今回の

「いつも違うことが起きている状態が好き」──SPBS広報・丸美月さんに訊く、仕事への向き合い方の話

SPBSの広報として、店舗やサービス、イベント等のPRを一手に担当している丸美月さん。学生時代から活発にさまざまな部活動やアルバイトに取り組み、SPBSにインターンとして加入。その後、編集者・加藤直徳さんのアシスタントとして『ATLANTIS zine』の制作に携わることに。前編では、学生時代のことや加藤さんのアシスタントとして学んだ“編集”について、そしてSPBS広報担当になるまでを振り返ります。──広報と編集を兼任する丸さんの連続インタビュー前編。 ──丸さんは学生時代

「身についたのは、周りへの想像力」──さまざまな部門の決断の後押しをする、SPBSバックオフィス責任者の仕事の流儀

▽前編はこちら ──SPBS全体を見る立場になって、どんなことを意識していますか? 神垣:バックオフィスの担当になってから6年ほど経ちましたが、編集部にいた頃に比べると会社全体を意識的に引いて見るようになりましたね。店舗スタッフや編集部は、日々お客さまと接したり、商品を仕入れたり、クライアントさまとメディアを立ち上げたりすることで店舗や案件に対する愛着が生まれると思いますが、僕は会社全体を見る必要があるので、あえて店舗や編集物とは少し距離をとっている。常に客観的に見られる

「書店、イベント企画、編集、広報を経験し、経理になった」──SPBSの経営の中枢を担う神垣誠さんだけが知る、SPBSの歩み

──神垣さんの学生時代のお話から聞かせてください。 神垣:中学・高校と通っていた男子校は生徒の自主性に任せる方針で、学校行事でも生徒が率先して動いたり、お金の管理をしたりして、早い段階で社会を学んだような気がします。先生たちも手取り足取り教えるわけではないので、しっかりと自立しないといけないと感じていましたね。部活は漫画『スラムダンク』の影響で、バスケットボール部に。中高6年間はほとんど毎日始発で朝練に行き、昼休みも放課後もバスケ。没頭していました。 ──高校卒業後は?

「本棚を編集することで、視点や価値観を提示したい」──SPBS企画・PR担当、工藤眞平さんのブックディレクションの心得

書店・雑貨店運営・編集部……。さまざまな顔を併せ持つSPBS。その多様な仕事の中に「ブックディレクション」があります。自身が長く続けられる仕事として“本”の世界を選んだ工藤眞平さんは、現在企画・PRチームのチーフとして、このブックディレクションに携わっています。工藤さんはいつもどのように本を選び、提案しているのか。2つの事例をもとに、ブックディレクション=“本棚の編集”について話を訊きました。──工藤眞平さんの思考の内奥に迫る連続インタビュー後編。 ▽前編はこちら SPB

「音楽と出会い、さまざまなカルチャーを知り、本が好きになりました」──SPBS 企画、PR担当・工藤眞平さんに訊く、長く続けられる仕事の話

現在SPBSで企画・PRチームのチーフとして、日々さまざまな人たちと数々のプロジェクトに取り組んでいる工藤眞平さん。高校卒業後、音楽の専門学校に進学。演奏や作曲など音楽についてのイロハを学ぶ中で幅広いカルチャーに触れ、“本”の魅力に出会った個性的なキャリアパスの持ち主です。最終的に音楽の道ではなく書店という職場を選択した工藤さんにとって、「本」とは何か。「書店」とは何か。そしてSPBSで働く意義とは?──工藤眞平さんの思考の内奥に迫る連続インタビュー前編。 本をよく読むよう

「苦手なことはみんなで補い合い、得意なことをどんどん伸ばす」──+SPBS兼CHOUCHOU店長に訊く、2店舗のセレクトとチームワークの話

“奥渋谷の本屋”〈SPBS本店〉を知る人は、渋谷の駅ビルにある雑貨店〈+SPBS〉〈CHOUCHOU〉の賑やかな雰囲気に圧倒されるかもしれません。お客さんは女性が9割で、店内の各所から「かわいい!」という声が聞こえるお店。「自分の好きな商品だから売れるというわけではないんです」と話す中井店長に、セレクトについて、チームワークについて聞きました。──2店舗を兼任する中井店長インタビューシリーズ後編。 ▽前編はこちら ──+SPBSのオープンから半年でCHOUCHOUの店長業

「実はSPBSを一度出て、戻ってきたんです」──+SPBS兼CHOUCHOU店長が、店長になるまでの話

──今日は中井さんの持ち前のセンスが、どのように磨かれていったのかを解き明かしたいと思います。中井さんは小さい頃からおしゃれが好きだったんですか? 中井:はい、幼い頃からファッションが好きでした。仲のいい友人たちに影響を受けて、メゾピアノやナルミア・インターナショナルなど、流行りのブランドのお店をチェックして。ミーハーながらも自分なりのこだわりが強く、小学生の頃のランドセルは横型で、色はチェリーピンクを選んでいました。毎年テーマカラーを決めて「今年は黄色しか着ない!」とか宣

「きっかけは屋台との出会いでした」──SPBS本店店長が本屋の世界に入るまで

学生時代は他者の人生を追体験することに興味があったと話す、SPBS本店店長・黒澤雄大さん。子どもの頃に読んでいた本、本と街を軸としたコミュニティースペース・国立本店との出会い、本の世界に足を踏み込むきっかけを訊きました。今年、13周年を迎えたSPBS本店の店長インタビューシリーズ第1弾。 ──初めて本を読んだ記憶を教えてください。 黒澤:能動的な読書体験は小学生の頃、伝記でした。小学校の図書館で読んだり、母に買ってもらったり。僕、当時発明家になりたかったんです。それでエジソ

「SPBS本店は、これまでに関わってきた人の“好き”が詰まったお店」──SPBS本店店長に聞く、いまとこれからの話

アルバイト時代にSPBS本店「ソーシャル」棚担当となった黒澤雄大さん。2020年に店長に就任して芽生えた裏方意識について、2020年という1年間のこと、SPBS本店が積み重ねてきた13年を受け継ぐことへの思い、最後にこれからの話を聞きました。──今年、13周年を迎えたSPBS本店の店長インタビューシリーズ第3弾(最終回)。 ▽第1弾はこちら ▽第2弾はこちら ──店長になったのはいつ頃ですか? 黒澤:2019年末に当時のマネージャーに声をかけていただいて、2020年1月

「見えていなかった世界が見える棚をつくりたい」──SPBS本店店長のアルバイト時代のこと

2017年に移動式本屋「YATAI BOOKS」をスタートした黒澤雄大さん。その後就職先としてSPBSを選び、SPBS本店のアルバイトに。アルバイト時代からずっと担当している棚(ジャンル)のこと、平田オリザさんの著書から考える「共感」と「否定」について──今年、13周年を迎えたSPBS本店の店長インタビューシリーズ第2弾。 ▽第1弾はこちら ──移動式本屋といえば、SPBS本店の初代店長で現在BOOK TRUCKを運営されている三田修平さんが思い浮かびます。SPBSに入っ