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みなさまの「本の力を感じた一冊」をご紹介!vol.2

SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS(SPBS)では創業15周年を記念して、1月13日から2月12日まで、1か月にわたって「SPBS BOOKTALK FESTIVAL」を開催しました。

▼SPBS BOOKTALK FESTIVAL特設サイト

「みんなで、本の話をしよう。」をテーマとした今回のフェスでは、SPBS各店舗とオンラインで、トークイベント・読書会・ワークショップ・ブックフェアといった、さまざまな形の「ブックトーク」を展開。
その一環で、「#本の力を感じた一冊」というテーマで投稿を募集するキャンペーンも行いました。投稿してくださったみなさま、本当にありがとうございました。

今回は、これまでに投稿いただいた方々からの「本の力を感じた一冊」のご紹介第2弾をお届けします。

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『女二人のニューギニア』 有吉佐和子 著(河出書房新社)

小説家の有吉さんが、人類学者の畑中幸子さんに誘われるまま、ほんの軽い気持ちでニューギニアへ。
待ち受けていたのは地獄のようなジャングル登山…
何日も過酷な山歩きを続けたことで剥がれ落ちる爪、腕に喰らいつくヒル、身体中の痒み…読んでいるだけで顔が歪んでしまうほどの体験談だ。
ところが、この畑中さんが強すぎる。
ライフルを背負うネイティブ達に臆せず、当時発見されたばかりのシシミン族を研究すべく豪快に立ち向かう。
文明に触れる前の彼らの生活に驚かされるよりも、畑中さんの度胸・大胆不敵っぷり、何物にも変えられない研究への熱意が塊のように印象に残り、なんだか元気がでてくる本だった。

fishco_jpさん)

『有閑マドモワゼル』 長谷部千彩 著(光文社)

文筆家・長谷部千彩の原点となるエッセイ集。美しい女が過ごす、バブル崩壊後の東京の空気が吹き抜ける一冊。
何故この本が #本の力を感じた一冊 かと言うと、彼女がもがきながら好きな事を書いているのが伝わるから。
文体は稚拙。
だからこそ本音が透ける。
いくら繕ってもまっすぐな感情が伝わる。
ここまで素直な気持ちが伝わって良いのかとすら思う。
ただの紙の束を通して誰かのまっすぐな気持ちを受け取れる事は滅多にない。ここに私は本の力を感じる。
また、彼女の嗜好は読者に影響を強く与える。私もこの本を読み、香水とストッキングの手持ちが増えた。同じ経験をした読者も多いだろう。
完璧な文章を読みたい人には薦めない。
若い文章を許容出来る人には一読してほしい。

bookbeat4baby2さん)

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最後に、SPBS BOOKTALK FESTIVALの運営をあらゆる面で引っ張ってくれた、「SPBS THE SCHOOL」チームのメンバーが選ぶ「本の力を感じた一冊」をご紹介。一人ひとり、書影も撮影してくれました。

『ノックの音が』 星新一 著(新潮社)

出産後、子供達の世話と自身の消耗で疲れ切っていて本を読む時間(つまり1人の時間)がほとんどありませんでした。そんなしんどい時に、そばにあった星新一の本を手に取りました。わずかな時間しかなくても、わずか数ページの文章でも、異次元の世界に連れていってくれる読書体験。これからも近くにいてほしい本です。

(メディア事業部・鈴木)

『考える練習』 保坂和志 著(大和書房)

最短距離で答えを求めるコスパ重視な風潮のなかで、 知れば知るほどわからなくなることのおもしろさを教えてくれる本。 なぜ本を読むのか?そんなつまらない問いの答えは風の中、 既に考えることは始まっている。

(メディア事業部・北村)

『シカゴ育ち』 スチュアート・ダイベック 著・柴田元幸 訳(白水社)

遠い街のいつかの小さな男の子が感じた、音、匂い、湿った空気、ひんやりした床の質感。淡々とした描写の中に情景がありありと浮かんでくるような、文章の力、翻訳の技を味わえる一冊です。10代の自分は、文字の向こうに広がる誰かの人生の手触りを通して、孤独や後悔を携えてそれでも人生は続くのだということを教えてくれるような作品に助けられていたのだと思います。

(メディア事業部・加藤)

『ほんとうのリーダーのみつけかた 増補版』 梨木香歩 著(岩波書店)

コロナ禍が加速していた2020年の夏、何を読むか迷っていた時に手にとった本。自分が考えていたのと全く違う角度からリーダーという存在が語られていて、目からウロコが落ちたような気持ちになりました。先行きがわからない世の中では、誰かわかる人に進むべき道を教えてく欲しくなるかもしれない、そんな時に本棚から取り出したい1冊です。

(メディア事業部・工藤)

みなさまの「本の力を感じた一冊」は、どんな本ですか?

迷った時に導いてくれた本、絶望の淵で希望を与えてくれた本、知らない世界を教えてくれた本、想像の楽しさを教えてくれた本……。あなたが本の力を感じたのは、どの一冊ですか?

分かち合い、語り合うことで、本が持つ力はもっと大きく深くなる。そんな手応えを改めて感じた「SPBS BOOKTALK FESTIVAL」。
第2弾も企画していく予定です。どうぞお楽しみに!