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うそみたいな本当の話

こちらはSPBS編集部員による雑文連載コーナーです

私は何者なのか、と自分自身に問いかけたときに思い浮かぶこと。

・人見知り
・家が好き(だけど出かけるのは嫌ではない)
・穏やかに過ごしたいけど平和主義者は嫌い。
・犬も猫も好き
・”好き”も”嫌い”も割とはっきりしている。
・この世にはどちらかというと”嫌い”の方が多い(無脊椎動物、早起き、電話、トマト、ブロッコリー、アスパラガス、わさび、パクチー  etc)

SPBSには2018年の夏に編集部のインターンとしてジョインし、気づけば5年。

ひとり暮らし+内向的な性格ゆえ、どうでもいいことを吐露する場がないので、
以下、noteという場を使って、日記のようにどうでもいいことをつらつらと綴っていこうと思う。



・ 10月某日「パルコの店員さんへ」


要らないな〜って思いながら買いそうな顔してスウェットディグってすみませんでした。
 
そろそろシーズンごとに上から下まで服を買い足すのをやめたい。
 
四季というのはもはやスタバとかフルーツパーラーでしか感じられないような気がするけれど、春夏秋冬の中では冬が好きだ。東京の冬は乾燥がきついけど、太平洋側らしい能天気な晴れが毎日続くのがいい。服も冬服の方がわくわくする。
 
夏はだめ(清少納言風に)。気温と日差しがすべてを台無しにする。
今年も暑すぎて、心の中で何度もエアコンの開発者ウィリス・キャリア氏を拝んだ。天国で贅沢三昧、盛大なおもてなしをされていたらいいなと思う(し、私も死んだらそれに加担したい)。科学技術というのはこの世を快適にするためだけに使ってほしいものだ。


去年の秋、神山町で


・ 11月某日「ゲームのセンス」


ダブルスイカ達成した!!やったー!!!(スコア3260)


・ 11月某日「うそみたいな本当の話」


道端にベージュ色のパンプスが片方だけ落ちていた。
 
ぐでんぐでんに酔っ払っていて、片方だけ脱げたことに気が付かなかったのか、はたまた衣装道具をたくさん抱えてどこかに急いでいて、落っことしてしまったのか。まさかとは思うが、プレゼントする予定だったのなら、箱を開けた瞬間に青ざめたかもしれないし、大恥をかいたかもしれない……そこまで想像して、冷や汗をかいた。
 
こないだはペラペラのゴムのサンダルが、これまた片方だけ落ちていたし、電信柱の影にひっそりとバナナの皮が落ちていたこともあった。「ここなら誰も滑って転ばないだろう」と、許されるとでも思ったのだろうか。
 
最近の目標は、街中で「#野生のキムワイプ」を見つけることである。
 
そういえば小学生の頃、通学路の街路樹の根元に(大嫌いな)アスパラガスが生えていたのだが、家族にその話をしても信じてもらえなかった。うす紫色の髪をしたおじさんが営む店の前に生えていた、あれは間違いなくアスパラバスだったのに。
 
道端で落とし物に遭遇すると、せきしろさんの『その落とし物は誰かの形見かもしれない』(集英社/2021年)を思い出す。街には落とし物がたくさんあって、ということは落とし主がいるはずで、落とした状況をむくむくと想像させる。
 
せきしろさんと又吉直樹さんの自由律俳句集が大好きで、特に好きな句は又吉さんの

「あの青信号には間に合わないゆっくり行こう」

『カキフライが無いなら来なかった』せきしろ・又吉直樹 著/幻冬舎/2009年

中学生の頃に出会ったこの句を、いまだに交差点で思い出す。



・ 12月某日「薬のような言葉」


どうにもやりきれない、鬱屈とした気持ちの夜に必ず思い出す取材がある。
 
自ら命を閉じてしまいたい、と苦しむ人たちの声を聞く人たちの話を聞いたとき、ある人が「暗い夜は考えもどんどん暗い方へ傾いてしまいがち。考え事は明るい時間帯に」とおっしゃっていた。
 
しんどい考え事は明日の自分に渡して、とりあえず眠りにつく。この習慣は何度も自分の気持ちを落ち着かせてくれた。薬のような言葉だと思う。

 「だから、立ち止まるな、窮鼠。わたしがいつもそばにいてやろう。お前はその若くしなやかな肢体を駆使し、この都市の薄汚い隘路を抜けて、わたしが往ったことのない向こう側へ──夜の向こう側まで往くのだ。」

『金曜日の本』吉田篤弘 著/中央公論新社/2020年


編集部み


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