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ポッドキャストの聴き心地

こちらはSPBS編集部員による雑文連載コーナーです


イマジナリーフレンドとしてのポッドキャスト

数年前からポッドキャストをよく聴いている。作業をしながら聴くことはなくて、ポッドキャストを聴くときは、なるべくそれだけに集中しようとすることが多い。雑談を垂れ流す番組を好む傾向があるので、1回あたりの時間が60〜90分くらいの尺なら、わりとストレスを感じないまま聴き続けることができる。長ければ長いほどいいと思う。

好きなポッドキャストを聞かれたら『ラジオ屋さんごっこ』と答えている。

ラッパー・バルニー、 デザイナー会社員 ・リー子、トリリンガル帰国子女・つかさが「言語化」を目的にお喋りするポッドキャスト。カルチャー、ラップ、性・恋愛、政治、お笑いの話が多め。

ラジオ屋さんごっこのSpotify概要欄より

政治や社会、性・恋愛、カルチャーといったトピックスのその時々での気になる話題や、実際に世の中で起こっているタイムリーなニュースがトークテーマになることが多い。毎回のテーマに対してできるだけ忖度がなく、ありのままの気持ちをそのまま投げかけることができる関係性が3人の間にはあるような気がしていて、そのような場所があることは健康なことだと思う。どこか聴き心地もいい。

ポッドキャストがここまで人気になったのは、コロナ禍で集まるという感覚が拡張したからだと、やっぱり思う。物理的な「今ここ」を共有せずとも、それぞれの生活のタイミングで配信にアクセスして、擬似同期的な感覚としての「集まる」や「つながる」をここ数年で徐々に身に付けたような気がする。

日常生活においてポッドキャストを聴く時間が増えてくると、月に何度か会う友達から聞く話よりも、ポッドキャストで繰り広げられる話を聴く割合の方が増えてくるので、実際には一度も会って話をしたことがないポッドキャスターが、友達と名付けられる関係性の距離にいるように錯覚してしまう。でも、一度も会ったことがないからどこか空想っぽい感じもある。イマジナリーフレンドのようなポジショニングをポッドキャスターたちが担っている。いい距離感。


SPBSが企画する新講座「Making of Podcast」について

「スマホ一台で簡単に!」という手軽さが人気の理由でもある音声メディア。もちろん作り手としてはそのハードルの低さこそ魅力的なのだろうな、と想像する一方で、「(自分のことを知らない)人に話を聴いてもらう」には、それなりに気を配ることが多いのではないか、とも思う。

「何を話すか」というトークテーマの企画面以外にも、自分のパーソナリティーや配信を続けていく中で作り上げられていく番組の世界観を声や音だけで表現するには、たとえば自分の声の特徴に向き合い、それを編集する技術、話す内容に合ったBGMやジングルの選び方、それらを挿入するタイミングなど、意識しなければならない細かい要素は無数にあるように感じられる。そのテクニックを独学で習得していくことは大変な気がする。

そこで、自分で音声メディアを始めようと思い立ち、せっかく始めるならできるだけクオリティーの高い番組を継続的に配信したいと思ったときに、それを応援できる学びの場所があればいいな、という思いから「Making of Podcast」という連続講座をSPBSで企画しました。

実際に音声メディアをつくるまでの過程を企画・編集・演出という3つに分けて、それぞれの工程で必要な技術を一つずつ丁寧に学んでいく。人気ポッドキャスター陣による講義と、数々のポッドキャストの制作や編集に携わってきたナビゲーターとのワークショップを経て、最終的には自分のオリジナル番組が完成するようなカリキュラムになっている。

誰かに話したい何かがある、というその気持ちを後押しして、音声メディアだからこそ表現できることの可能性を探る。ポッドキャスト制作の裏側について学ぶ、世の中にこれまでなかった講座だと思うので、気になる人はぜひ詳細をのぞいてみてほしいです。

編集部O

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