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スマホ追いかけてタクシーで130キロ出した話

こちらはSPBS編集部員による雑文連載コーナーです

こんにちは、インターン生の飯野です。

皆さんはタクシーを利用したときに死を覚悟したことはありますか?
今回は、私がとあるイベントに参加したときの体験談をつづります。

ちょうど1年ほど前(当時19歳)、私はあるイベントのため、2週間弱エジプトにいました。そのイベントで長編動画を撮るプロジェクトに参加し、私は撮影係として女子2人、男子2人の仲間と現地に向かいました。期間中はいい感じな一棟貸しの宿に泊まり、日中はひたすら取材や現地の様子をカメラと最新のスマホで撮っていました。

ベランダで朝ごはん

事件はイベント期間中のある夜。

私たちは滞在中毎日、イベント会場と宿とをバスで行き来していました。日によって二手に別れて行動することもあり、この日は私以外の女子2人が少し早めに帰りました。会場に残ったのは私に加え、チームで唯一の社会人でもあり一番の自由人でもあるCと、スーパーアクティブ大学生の割に肝が据わっていないDでした。私たちも数時間後にはその日の撮影を終えて、いつものバス停で降り、道の反対側へ渡っているとDが小声で呟きます。


「あれ? スマホがない……」


バッグをゴソゴソするD。嫌な予感がする私。そのまま歩き続けて道を渡り切るC。

バスに置いてきたことを悟った私とDは、ぼったくられやすいエジプトのタクシーは避けたいところでしたが、そんなことは言っていられず、すぐさまタクシーを呼びました。アラビア語で話し続けるタクシードライバーに、英語と気合いで事情を伝えてバスとのカーチェイスが開幕。


なぜ私たちがここまで焦っていたかというと、
1. ここはエジプト、貴重品をどこかに放置したら、ほぼ戻ってこないと思ってもいい環境だから。
2. その日の取材データがそのスマホ(iPhone14 Pro!)に入っていたから。


私たちの状況を理解してくれ、情に厚いタクシー運転手もこうなったら本気。2列目シートに座っていた私は、今まで感じたことのない後ろに引っ張られるような圧で涙目になりながら、運転席のメーターに目をやると時速130キロを指していました。隣にはデータのことで気が気じゃなさそうなD、そして前には完全に正気を失っている運転手。もうなるようにしかならない、と半ばやけにリラックスしていたのを覚えています。


最終的には、スマホも無事取り戻すことができ、命も助かり、おまけにこんな人生コンテンツもついてきたのでよかったと思っています(笑)。 

皆さんも貴重品管理は怠らないようにしてくださいねっ★

SPBS編集部・I

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