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世界はタイトルであふれている!? さまざまな言葉でアナタを誘う、タイトルの戦略

「SPBS編集ワークショップ2023」のアシスタント受講生によるレポート第5弾。講義の感想や会場の空気感をお伝えします。

 SPBS編集ワークショップ2023の第5回(2023年6月24日開催)のテーマは“タイトル・見出しの極意”。講師は本ワークショップの主催元・SPBS代表の福井盛太さんでした。

SPBS代表 福井盛太さん(SPBS豊洲店にて)

 講座に先立ち、福井さんからの自己紹介がありました。編集者としてのキャリアのスタートから、フリーランスを経て、SPBSの立ち上げまで。またご自身のご病気についてもお話しくださいました。初対面の私たちにもご病気についてお話ししてくださり、編集者として何事にも真摯に向き合うお人柄に触れることができました。

 “タイトルというと何を思うか?”から講義ははじまり、“福井的考察”へと話は進みます。優れたタイトルは優れた企画に匹敵することや、タイトルとコピーの違いなど、どれも興味深いものでした。また、日頃意識せずとも目にしている、ポスターや飲食店のメニュー等のテキストも、広義のタイトルとして見ると面白いとのこと。この視点は、私の興味をより深めてくれました。全てのモノが、編集の工程を経て世に出されている、と想像するだけでも、目の前にあるモノ一つ一つがとても愛おしく感じられます。

 タイトル・見出しについて事例を交えながら体系的に解説をいただき、自分が伝えたいことをわかりやすく書くこと、それ以上にターゲットとしている読者が気を引く魅力的なタイトルが重要だと感じました。

 特に個人的にとても興味深かったのは、福井さんがいくつかの商業誌のタイトルを雑誌のカラー(一部雑誌は編集長ごとに)とともに、解説されたパートです。

雑誌ごとのタイトル事例について説明する福井さん

 編集者にとってはごく当たり前のことかもしれませんが、雑誌の読者層に向けたタイトルのつけ方や、媒体によって異なる見せ方など、改めて見るとすべてが秀逸だと感じました。

 もう一つ印象的だったのは、その場で与えられたお題に対して企画タイトルをつけてみるミニワークです。受講生全員が、それぞれ“chatGPT”および“ハワイ旅行”の企画タイトルを考え、発表しました。みんなが発表したタイトルは、それぞれがイチ編集者としての思いや企画内容を想像できるモノで、またこの短時間で福井さんの講座内容を吸収しアウトプットまでつなげた受講生の能力の高さを感じました。どんな企画でもタイトル一つで届けたい読者層に届きやすくなり、言葉選びには多様性があると実感しました。妄想で無限に広がった言葉の世界の中には、編集者それぞれのカラーを持つタイトルがあり、それを表現する楽しさを体験できました。

受講者(左)の課題にコメントする福井さん(右)

 後半は、福井さんから受講者の事前課題に対するフィードバックでした。課題は、自分が作りたい雑誌の“台割・ラフ”でした。受講者それぞれの進捗には差があり、雑誌の形になってきた人もおりました。福井さんの編集者としての視点で、受講者それぞれのテーマを編集するとしたら、一人称の視点で語ってみる、写真をメインでテキストは少な目にして図録風にする、コラムを多めにする、割り切ってデータ集にする……等、たくさんのアイデアをいただきました。

 既に講座が全8回の5回まで終わりました。これから完成に向けて、駆け抜けたいと思います。

アシスタント受講生 やがい

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